現在、世界同時株安の要因となっている「サブプライム」って知っていますか?

日本人にはあまり聞き慣れないサブプライムローンの問題、アメリカでの住宅ローンや自動車ローンなどの事で、「サブプライム」とは、低所得や破産歴などのために信用度の低くなっている人のローン、つまり、普通のローンが組めない人たちにお金を融資する、日本で言えばサラ金のようなものでサブプライム層へのローン業務を専門に行っている企業・人達・システムの事をいいます。

ただサラ金と違うのは、住宅ローンなどかなりまとまったお金を融資している点です。

現在のところ、サブプライムローンの市場規模は、住宅ローン全体の13%程度と言われています。

その数字だけ見ると大きくはないのですが、それでもアメリカの金融システムにとって大事な「信用」を崩してしまうこともありうるのです。

そして最近になってサブプライムローンが問題化してきた原因には、アメリカの金利上昇があります。

そうなると当然ローンの金利も上がり、サブプライム層つまり低所得のローン返済が困難になります。

もう1つの主な原因は、アメリカの不動産価格が最近あまり上昇していないことです。

不動産価格が上昇すれば、購入した住宅を担保にして別の低金利ローンに借り替えることも可能ですが、不動産価格の停滞でそれも難しくなっています。

こうしてサブプライムローンは、業界にとってだんだんと不良債権化していっているのです。

90年代の日本であった銀行の不良債権問題と似ています。

まず借り手がローンの返済が出来なくなれば、そこで破産申請をすることになります。

それから起こる社会不安などさまざまな問題が考えられ、またサブプライムローン返済が滞ると、住宅業界全体の景気が悪化する可能性があります。

日本の不良債権問題でもあったように、不良債権が国全体に増えると、金融機関全体が新しい融資をしたがらなくなり、経済全体が停滞していくことで、いわゆる「貸し渋り」が起こります。

金融システムに不安材料があると、サブ・プライム・ローンの資金は住宅ローン担保証券(RMBS)により金融市場から調達されていて、その資金の出し手は投資家やヘッジファンドですので焦げ付きが拡大すれば、RMBSが元本割れを起こしヘッジファンドの運用が行き詰る可能性があります。

従って投資家やヘッジファンドは、金融システムの信用不安が拡大すれば買い控え又、売りに転じて株価が急落していきます。

私も、わずかながらその影響を受けていて非常に困っています。